天理にもビッグフライ、オオタニサン! 奈良大会は、天理が初戦に続き接戦を制してベスト8進出を決めた。4-4の7回、3番大谷汰一外野手(2年)が右翼席へ決勝ソロ。エンゼルス大谷に憧れる185センチの大型左打ちスラッガーが、2連覇へチームを勢いづけた。

右翼へ高々と上がった打球を見つめ、一塁を回ったところで堅く拳を握った。天理の「オオタニサン」こと3番大谷が試合を決めた。4-4で迎えた7回先頭。「塁に出たらチームも盛り上がると思って、強い打球を打つイメージでした」。やや高めに入った直球を完璧に捉え、値千金の「ビッグフライ」だ。エンゼルス大谷が3戦連発の35号を放ったこの日、天理の大谷も2戦連発の高校8号ソロでチームを8強に導いた。

中村良二監督(55)が「普段は淡々としていて表情が出ない」と語るポーカーフェース。だが、このときばかりは「つい出てしまった」とガッツポーズ。満面の笑みでホームを駆け抜けた。試合は2回までに4点リードしたが、4回に1点をかえされると6回、先発の中川輝星(てっせい)投手(3年)が4安打を浴び、暴投も絡んで3失点。振り出しに戻されていた。相手に傾いていた流れを断ち切る会心の一撃だった。

大谷は1年春からベンチ入りし、昨夏の甲子園も背番号9で出場した185センチの体格を誇る期待のスラッガー。「夏の甲子園の雰囲気をわかっているのは自分の強み。今年の3年生にも行ってほしいです。そのためにチームに貢献したい」。この日も「ナイスバッティング。ありがとう」と温かく声をかけてくれた先輩たちへの感謝は尽きない。

憧れの目標はもちろん、同姓のエンゼルス大谷だ。打つだけではない。自身も左打者で中学までは投手。高校でも練習試合で登板経験があり「投手もやりたい」と大志を抱く。新チームでは二刀流挑戦の可能性もあるが、今夏は打者1本に専念。「上位(打順)を任されているのでしっかり自分の打撃をすることを意識しています。チームのためにできることをやっていきたい」と気合十分だ。

天理は初戦で奈良大付に15-14で競り勝ち、今夏は勝負強さが光る。2年連続の聖地まであと3勝。天理の「オオタニさん」にも乞うご期待だ。【村松万里子】

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