史上7校目の夏連覇に挑む仙台育英(宮城)が「運命の試合」を迎える。23日の決勝戦を前に22日、兵庫県内で打撃練習を中心に最終調整。昨夏優勝メンバーで主将の山田脩也内野手(3年)は、縁が深い慶応(神奈川)との頂上対決に特別な思いを胸に臨む。

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決勝で会おう-。主将間で交わした約束が実現する。最終調整を終えた仙台育英・山田主将は、自信に満ちた表情で報道陣の前に立った。「運命の試合だなと思いますし、ライバルというか、お互い切磋琢磨(せっさたくま)してきたチーム同士。高校生活最後の試合が慶応さんで本当にうれしく思います」。今春センバツは初戦で対戦し、延長戦の末にサヨナラ勝ち。宮城大会前最後の練習試合を戦い、グレーを基調としたユニホームも似ていることから何かと縁がある。

日本一をかけて戦う伏線はあった。決勝の20日前となる3日。組み合わせ抽選会の会場で、山田主将は慶応・大村昊澄(そらと)主将と言葉を交わした。お互いの対戦相手のことなどを語り合い、最後は「決勝で会おう」と別れたという。甲子園ではそれぞれが激戦を制し、約束の場所までたどり着いた。

仙台育英は04、05年の駒大苫小牧(南北海道)以来18年ぶりの夏連覇に挑む。優勝に王手をかけているが、昨夏も主力だった山田主将に慢心はない。「そんな簡単に見れる景色ではないというのは去年分かっているので、1つ1つ積み重ねて、また去年みたいな最高の景色を全員で見に行きたいと思います」。先頭に立ち、チームをけん引する。

東北勢として初めて甲子園王者となってから366日。ベンチ入りメンバー20人中8人が優勝経験者だ。それでも「もう1回、貪欲に初優勝を取りに行くんだぞ」(須江航監督)という思いを込めて合言葉は「2度目の初優勝」を掲げる。再び「白河の関越え」を果たし、今年も東北に歓喜をもたらす。【山田愛斗】