<高校野球東東京大会:実践学園14-0竹台>◇11日◇2回戦◇神宮

「苦しい時もあったんですけど、みんなで楽しくやってきたのでそこは良かったかなと思います」。竹台・石井主将は目を真っ赤に腫らしながらこの1年間を振り返った。

兄の影響で小学1年から野球を始め、4年生からはリトルリーグでもプレー。だが「途中で気持ちが切れちゃって」。中学校ではバドミントン部に入部した。心のどこかで野球への未練はあったが、高校にも野球部がなかったから「遊ぶしかないかな」。そんな高校生活を送るはずだった。

転機は昨年4月。藤原将貴監督(30)が同校に赴任したことだった。藤原監督は「異動して初めて話したのが彼で。そこからの縁で、野球やっていたという話だったので」。歯車が動き出してからは激動の1年だった。6月に同好会を設立し、12月に部に昇格。そして今年、東京都高野連に加盟を果たしたことで今夏の出場資格を得た。

「先生が来てくれて本当に人生変わったと思います」。試合には敗れたが、東京の高校生にとっての聖地である神宮でプレーできたことは一生の思い出。「ベスト8を目指せるようなチームになってもらいたいです」と自分たちが果たせなかった目標は今後のチームに託す。竹台高校野球部は神宮の地で確かな1歩目を踏み出した。【水谷京裕】