<高校野球南北海道大会:函館大有斗4-0東海大四>◇18日◇1回戦
南北海道の開幕戦で、函館大有斗の左腕エース堤口竣太(3年)が散発4安打8奪三振の無四球で東海大四打線を完封し、春全道優勝投手の貫禄を示した。力と技で強力打線をねじ伏せ、函館地区予選から4試合25イニング連続無失点。チームも公式戦12連勝と、14年ぶりの夏甲子園へ勢いに乗った。
道内屈指の左腕、函館大有斗・堤口の熱い夏が始まった。開幕戦のマウンド。始球式を務める小学生を笑顔で迎え、少年時代を思い出すように見守った。そして、第1投からエンジン全開。強打がチームカラーの東海大四打線に、真っ向勝負を挑んだ。「相手はどこであろうと、自分のスタイルでいく」。自信がある直球、スライダーで押した。1、2回を計4三振の3者凡退で抑え、リズムを引き寄せた。
打線の援護を受け、さらにペースが上がった。4回と5回に1点ずつを奪い、6回に2番仁木の2点二塁打で4点リードした。マウンドで時折笑みを浮かべながら、気持ち良さそうに投げ込んだ。三塁を踏ませたのは3回の1度だけ。最後は112球目を遊ゴロで仕留め、難敵を寄せ付けなかった。「最初は流れを持ってきたかったので、三振を狙いました。点が入ってからは、打たせて取りました。1球1球が楽しかった」と振り返った。
昨夏は決勝で、北照に1点差で敗れた。秋も初戦で同じ北照に大敗を喫した。その時に流した悔し涙が、成長の糧となった。頂点に立った春の全道4試合で、確かな自信が宿った。「周りが見えるようになりました。打者の気持ちも読んでいます」。自分を見失うことなく、駆け引きを楽しむ余裕さえ生まれた。
片口伸之監督(31)は「投球練習の7球を見て、大丈夫と思いました。バランスも球のキレも良かった」。2年生右腕として前回甲子園出場時のメンバーだった指揮官は、この夏無失点の左腕に全幅の信頼を置く。特に警戒していた東海大四の3番森本には、左特有の外角直球で勝負し、4打席無安打2三振と仕事をさせなかった。準々決勝の相手はセンバツ8強の北海。堤口は「僕の投球をするだけですよ」と冷静に言った。【中尾猛】

