外国人の父を持つ1年生投手がデビューを心待ちにする。北海道6大学野球春季リーグ戦は25日、苫小牧市営緑ケ丘で開幕する。2季連続のリーグ制覇がかかる東農大北海道のルーキー、アドゥワ大(まさる、九州国際大付)が即戦力として期待される。

 昨秋の明治神宮大会で4強入りした東農大北海道には父がナイジェリア人、母が日本人のアドゥワが腕をぶしている。196センチ、84キロの恵まれた体格は両親譲り。母純子さんは身長180センチでかつてバレーの実業団ダイエーで活躍した元選手だ。身体能力にたけるナイジェリアの血と、アスリートのDNAが流れ、夢はプロ入り。「4年間しっかりプロになるためのものを蓄えたい」と意気込んだ。

 友との約束が発奮材料だ。九州国際大付時代のチームメートだった日本ハム清水優心捕手(18)とは卒業式で「機会があったら(北海道で)会おう」と約束した。あこがれのプロの世界に先に飛び込んだ清水に良い報告をするためにも、しっかり結果を残すつもりだ。「神宮優勝を目指して頑張っていきたい」。チーム初の全国制覇へ、苦手な寒さと戦いながら、長身右腕が躍動する。