西武の背番号1番といえば、もちろん、栗山巧外野手(34)。今季17年目、チームを支えるベテランは、第2クール初日を迎えた宮崎・南郷キャンプでも元気いっぱいだ。

 今回のキャンプでは、これまでと変わったことがある。松井稼頭央外野手兼テクニカルコーチ(42)が15年ぶりに古巣に復帰したことだ。栗山は、練習中もよく松井と会話を交わしている。いったい、何を話しているのだろう。気になって聞いてみた。

 「打撃のことが多いですね。でも、ふと疑問に思ったことは、どんどん聞いてます。どうしてPLに入ったんですかとか、中学はボーイズだったんですかとか。もう質問攻めですよ。一ファンみたいな感じです」と、うれしそうに答えてくれた。

 どの世界にも当てはまることかも知れないが、キャリアを重ねるにつれ、「先輩」と呼べる人は少なくなっていく。松井が前回西武に在籍した時からいる選手は、栗山と中村だけ。松井は「栗山君や中村君が話してくれて、チームに入りやすい」と感謝するが、栗山も松井先輩が戻ってきたことを喜んでいる。【西武担当 古川真弥】