楽天則本が自己最多の14奪三振を記録し、通算37度目の2桁奪三振でヤンキース田中が持つ球団記録に並んだ。3~4回の5者連続など面白いように三振を奪った。相手打線がチェンジアップに手を出す傾向だったため、早めに追い込む余裕の投球。8回無失点での今季7勝目に「久しぶりにチェンジアップが良かった。斐紹(山下)が引き出してくれた」と、公式戦で初めて組んだ捕手山下に感謝した。

10個目の三振は6回。オリックスの主砲吉田正から奪った。カウント3-2からこん身の145キロ内角直球で見逃し三振に仕留めた。山下も「チェンジアップ、フォークの攻めで、どこかで直球を使わなければいけなかった。一番苦しいカウント3-2でここだと思って。2人で息が合って決まった時はうれしかった」と思わずガッツポーズの会心の投球だった。

則本はこれで今季の三振数を162個に伸ばし、5年連続奪三振王のタイトルをかけて争う同僚の岸との差を22個とした。それでも「それは別に(意識は)ない。それより残りの投げる試合を全部勝つつもりでやるだけ」。あくまでフォア・ザ・チームで投げ続ける。【千葉修宏】