今季限りで引退する中日岩瀬仁紀投手(43)が現役最後のマウンドに上がった。今季最終戦となった阪神戦、2-2同点で迎えた9回2死三塁、5番手で登板した。引退試合とは思えない緊迫した場面。迎える打者は代打福留。同期で中日入りし苦楽を共にし、ライバルとしても渡り合った盟友を宝刀スライダーで三球三振に仕留めた。

プロ20年、通算1002試合登板で407セーブを築いた。いずれも今後抜かれることは不可能とも言える数字だ。今季も48試合に登板。「野球に対する心残りはない」と完全燃焼した鉄腕が見せた最後の勇姿にナゴヤドームが沸いた。

同じく今季限りで引退の中日荒木雅博内野手(41)も「1番二塁」で先発出場。9回に通算2045安打目を放つと、一塁上で感極まった表情を見せた。試合後には2人の引退セレモニーが行われ、森監督からファンに向けて退任のあいさつも予定されている。