<パCSファーストステージ:ソフトバンク5-2日本ハム>◇第3戦◇15日◇ヤフオクドーム

1回に山梨学院大付出身のソフトバンク明石が、右翼席に先制ソロを放った。2回は日大三(東京)出身の日本ハム横尾が左中間スタンドに同点ソロを運ぶ。山梨学院大付OBの現役プロは明石1人だけだが、日大三OBって多いはず。そもそも最も多くOBをプロに輩出している高校はどこだろうか。勝負の第3戦の試合前、春日部共栄(埼玉)出身の日本ハム城石打撃コーチに聞いてみた。

「それは…やっぱり大阪桐蔭じゃないですか」

日本ハム中田が代表的だが、意外にもソフトバンクには不在。18年シーズンのプロ在籍人数を調べてみると、今夏の甲子園100回大会を制した王者は僅差でNO・1ではなかった。

<1>横浜(神奈川)18人

<2>大阪桐蔭 17人

<3>広陵(広島)16人

<4>東海大相模(神奈川)11人

<5>日大三 9人

<5>仙台育英(宮城)9人

2000年以降のドラフトで、3球団以上が1位競合した選手のくじはソフトバンクが12球団NO・1の5回(寺原、大場、東浜、高橋純、田中正)、日本ハムは2位の4回(中田、斎藤、有原、清宮)引き当てる。ともにスカウティングを選手育成の柱と重視する中で、横浜OBは両チームで計4人。ファーストステージ在籍NO・1は帝京(東京)の計5人だった。

ソフトバンク中村晃、日本ハムは杉谷、松本、石川亮、郡。試合前夜は福岡で“帝京会”を開き、慰労し合ったという。帝京は14日の秋季東京大会2回戦で9回裏に3点を奪って辛勝。杉谷は「頑張ってほしいです。昨日も創価にサヨナラ勝ちでしたから」と母校の結果を欠かさずチェックする。ファイナルステージ進出を懸けた勝負の一戦は、中村晃が6回にソロを放ち、杉谷は7回1死一、二塁から代打で捕邪飛に倒れた。プロ野球選手が必ず通る原点の3年間。5発で快勝した最年長の中村晃が「帝京魂」を集結して所沢に乗り込む。【前田祐輔】