プロ21年目の阪神福留孝介外野手(41)がNPB通算1000打点を達成した。8回1死、1号ソロを放った。2日の巨人戦で6回1死一、三塁で右前適時打を放ち王手をかけていた。41歳11カ月での達成は、中日谷繁の42歳5カ月に次いで史上2番目の年長記録となった。

今年、胸元のキャプテンマークは糸原に譲った。それでもベテランとして、陰で若手を導いていた。春季キャンプ2日目。特打をする若手野手のために、打撃投手を買って出た。驚く糸原、北條、植田らを相手に変化球を交えながら97球も投じた。

若手投手が入ったブルペンにもキャンプ序盤から積極的に足を運んだ。岩貞、馬場、藤浪…。その数時間後、ドーム球場内でトレーニングをする福留のもとに藤浪が歩み寄ってきた。福留は両手を大きく広げる動作をしながら、打者目線で気づいた点を約10分間にわたって助言した。

矢野監督もそんな姿に「孝介も素直に感じたことを教えてくれると思うから。そういう役割を買って、やってくれるのはありがたい」と感謝を口にしていた。福留自身にとってもコミュニケーションを取ることに、大きな意味がある。自分が思っていることを伝え、相手が考えていることを聞く。色々な選手と話すことが、福留の新たな学びにつながっている。

PL学園、日本生命を経てドラフト1位で中日へ入団。08年から大リーグに挑戦し、13年に阪神で日本球界に復帰。26日には42歳になる。セ・リーグ野手最年長のベテランは、悲願の優勝を目指して歩みを止めない。

▼通算1000打点=福留(阪神) 6日の広島2回戦(マツダスタジアム)の8回、中田から1号ソロを放って達成。プロ野球46人目。初打点は中日時代の99年4月4日の広島3回戦(ナゴヤドーム)。41歳11カ月での達成は13年谷繁(中日)の42歳5カ月に次いで2位の年長記録となり、メジャーから日本球界へ復帰後に達成したのは07年中村紀(中日)16年井口(ロッテ)に次いで3人目。