巨人の上原浩治投手(44)が20日、都内のホテルで会見をし、現役引退を表明した。

以下は会見内容。

午後4時、スーツ姿で入場。表情は晴れやか。ブルーのネクタイ。

「本日をもちまして、21年間の現役生活を終えたいな、と思います。えー……(涙をぬぐう。約10秒言葉に詰まる)。これまで自分に関わってくれた人、方々に感謝したいと思います。ありがとうございました」

-引退を決めた今の胸の内は

上原 まぁ、もうちょっとやりたかったなという、そういう思いです。

-引退を決めてからの心境の変化は

上原 自分が決めた以上、もうユニホームを着ることはないわけですから。気持ちを切り替えていかなければと今は思っています。

-引退の決断のきっかけは

上原 もう今年で辞めることは最初から決めていたことなんで。3カ月が僕の中では勝負と思っていた。2月、3月、4月と練習する中で、1度も1軍に上がることなく、2軍で試合に投げさせてもらっても、抑えていないという葛藤もありましたし、8月、9月になるとチームが首位争いするという状況の中で、自分がこういう会見をするのは違うという思いがあったので、早く終わろうと思った。

-心と体のズレはあったか?

上原 手術して、体自体は良い調子というかね、全然投げられる状態ですけど。その状態の中で2軍戦で通用していなかったというのが、自分の中で気持ち的に後ろ向きになったのかなと思ってます。

-後ろ向きになった瞬間はこれまであったか

上原 何回かありましたけど。来年があるのであれば、もうちょっと頑張ろうと、今年1年やろうという気持ちになりましたけど、来年はもうないというのは自分の中で決めてましたから、うーん、やっぱり気持ちと体がなかなか一致しませんでしたというところですね。

-同学年の福浦との対戦もあった。あれもきっかけ?

上原 福浦と対戦できたというのは僕の中で、すごくうれしかったこと。あと西武戦で稼頭央監督の目の前で投げられたのというのは、僕の中ではいい思い出と言ったらおかしいですけど、僕の中でこれでいいのかなと思いましたね。

-どんな道のりだった

上原 まぁ、ケガばっかりの、中途半端だったかなと思いますね。

-雑草魂で貫いた姿に感動したファンは多い

上原 手を抜いて投げたことはないですし、今年に限っても、若い選手と一緒に練習しましたし、抜いて練習してたことは自分のなかで一切無かったんで。そういう姿を見て、励みになってくれたらすごくうれしいことですね。

-「トリプル100」の記録はどう受け止める

上原 それに関しては、中途半端かなと。どのポジションで全うしたわけでなく。中途半端に先発、中継ぎ、抑えとやっちゃったかなと思います。

-野球を終えたこれからどうする

上原 正直、まだ何も考えてないです。明日からどうしようかなぁという感じです。

-チームへのメッセージを

上原 今、首位争いしている中で、こんなことになって申し訳ないなと思います。でも、本当にチームは良い感じできているので、このままみんな頑張ってほしいなと思います。