野球であれ何であれ、やっぱり基本が大事です。プロ野球の西武、中日で活躍した和田一浩氏(47=日刊スポーツ評論家)が6月15日、埼玉・蓮田で少年野球教室(ASA蓮田中央主催)を開きました。あいにくの雨で室内での開催になりましたが、それを逆手にとって和田氏は準備運動から打撃まで野球の基本を徹底指導。小学5、6年生の45人や保護者、コーチから「非常にためになった」との声が上がりました。名球会入りした強打者が教える「野球の基本」を2回に分けてお伝えします。

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和田氏の切り替えは早かった。未明からの雨で、野球教室はグラウンドから室内に変更。その室内も学校の教室ほどの広さで、できることは限られていた。「よし、基本を徹底的にやろう。野球は基本が大事だから」。元楽天投手の徳元敏氏(42)とともに参加者への紹介が済むと、早速、準備運動から講義が始まった。

<ストレッチ編>

◆まず足の裏を伸ばす

(1) 両手を太ももに置き、ゆっくりと上半身を曲げていく。ひざは曲げない。

(2) 足を肩幅くらいに開き、左手を下、右手を上にして右ひざに置く。そこからゆっくり上半身を曲げていく。ひざは曲げない。続いて左足に移り、手の上下を逆にして同じように曲げる。

(3) もう1度繰り返す。「最初の時より体が曲がるはず」と和田氏。

◆腕、肩、上半身を伸ばす

(4) 腕と腕をクロスさせ、肩の前を伸ばす。

(5) 両手を上げ、片方の手でもう片方のひじを持ち、自分の後頭部方向に伸ばす。左右同じようにやる。

(6) (5)の体勢のまま、横に曲げる。脇腹を伸ばす。左右同じようにやる。

(7) 両ひじを体側につけて前後に素早く動かす。

(8) 両手を前で合わせ、手の甲を上に引く。いずれも肩甲骨のストレッチ。

ここまで10分ほど。和田氏が「これだけでも体が温まってきただろ?」と子どもたちに聞くと、「ハイ!」という声が返ってきた。

◆骨盤を柔らかくする

(9) 開脚して座る。背中が曲がらないよう、おへそを前に出すような感覚で前屈、側屈。

(10) 次は両ひざを曲げた状態で座る。いわゆる「お嬢さん座り」をして胸を張る。この時もおへそを前に出す感覚を保つ。

「打つのも投げるのも骨盤が最も大事。イチロー選手がよく、ネクストバッターズサークルで、お嬢さん座りのような形で両足のストレッチをやっていたでしょ? 骨盤を柔らかく使うための動作なんです」。

◆太ももの前を伸ばす

(11) 足を閉じて、片足だけ曲げる。曲げている側の腕を上げ、腰をひねる。

ストレッチはここで終了。たっぷり20分ほどはかかった。和田氏は子どもたちに「例えば午前10時に集合としたら、ちょっと前に来て、10分から15分だけでもストレッチするといい。家でも毎日できるよね」と呼びかけた。

<指先の感覚を養う>

子どもたち全員にボールを握ってもらい、手首をひねって、まっすぐ上にボールをはじく動作を繰り返してもらった。

次に、あおむけに寝てもらい、自分の真上にボールを投げてもらう。これが難しい。力の入れ具合、指先の加減を間違うと、再びキャッチできないところにボールが行ってしまう。

「指先で上手にスピンをかけないとうまくできないぞ。最初のやつは、テレビを見ながらでもできるし、もう1つのやつは毎日寝る前に練習してみよう。すぐにうまくなるよ」。

次回はゴロ捕球と打撃の基本を教えます。

◆和田一浩(わだ・かずひろ)1972年(昭47)6月19日生まれ、岐阜県出身。県岐阜商-東北福祉大-神戸製鋼を経て96年ドラフト4位で西武入団。02年捕手から外野手にコンバート。05年首位打者、最多安打。07年オフ、FAで中日移籍。10年セ・リーグ最年長MVP、最高出塁率。15年2000安打を達成し、引退。ベストナイン6度。通算2050安打、319本塁打、1081打点、打率3割3厘。右投げ右打ち。