竜の満塁男が2週間ぶりの連勝を運んだ。3-3の同点で迎えた7回2死満塁。中日阿部寿樹内野手(29)が決勝の2点適時打を放った。2番手梅野にファウルで粘っての8球目。カウント3-2から150キロの直球を捉えると打球はきれいにセンター前へ抜けた。

自慢のヒゲから白い歯をのぞかせながらも、表情を引き締めた。「前の打席で打てなかった。何とかバットに当てたかった」。これで今季満塁時の成績は6打数3安打8打点に伸ばした。満塁打率5割。アルモンテ、ビシエドの助っ人コンビの後ろを支える5番打者に定着している。2日に規定打席に返り咲いたが気を抜くことはない。「打てなかったら、すぐ代えられる」と、緊張感を持っている。

今季開幕スタメンに抜てきした与田監督も阿部に信頼を寄せる。「(阿部が)打つと思って、安心して見ていた。レギュラー? そういうポジションだと、十分思っている」。神宮の試合は昨年まで5年連続で負け越していたが、今季はこれで6連勝(2敗)。「鬼門? 僕は昨年までは知らなかったし」と、指揮官はニヤリ。4日の同カードで竜がヤクルト戦の敵地勝ち越しに挑む。【伊東大介】