巨人阿部慎之助捕手(40)が味のある働きで、7月7日以来1カ月ぶりのスタメン起用に応えた。

3点リードの5回2死二塁。2ボールから中日山本の外角高めチェンジアップを右中間席へたたき込んだ。6月13日以来、約2カ月ぶりの4号2ラン。「変化球を意識して打席に入った」と百戦錬磨の勝負勘がさえた。西武中村に次ぐ、通算231人目からの1発で、19歳右腕に苦い経験を味わわせた。

試合前時点で8月はリーグワーストのチーム打率1割9分8厘。原監督は4番岡本の後ろに阿部を据えたことに「岡本を守ろうという部分で慎之助を出したわけじゃない。チームを守ってもらうために出した」と説明した。打線に刺激を与え、役目を果たした阿部は「役に立てればと思った。連勝しようが連敗しようが、毎日必死にやるだけ」と勝利の味に浸らず、次戦を見据えた。