開幕から3連続完封負けの早大が、今秋初勝利を挙げた。4番加藤雅樹外野手(4年=早実)の適時打を皮切りに得点を重ね、明大に勝利。対戦成績を1勝1敗とした。明大は春季リーグ4月20日立大戦以来の黒星。
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加藤の放ったゴロの打球が二遊間を抜けた。5回2死満塁。今季4試合にして初の得点だ。二塁手のグラブに当たった打球が外野を転々とし、加藤まで生還した。4得点。重苦しい空気を吹っ飛ばし、初勝利を引き寄せた。「うれしかったです」。生還した加藤が雄たけびを上げた。
主将で、4番も任される男が、全く打てなかった。この1本は15打席目に出た初安打だった。チームの連続無得点は、今春の早慶戦から41イニングまで伸びていた。神宮入り前、自校グラウンドの練習中、小宮山悟監督(54)が加藤に声をかけた。「代えないから、心中するから」。言われた加藤は「うれしかった。刺さりました」。
同監督が前日「劇薬を投入するしか」とした、劇薬は「加藤外し」だった。投入から一転、心中へと切り替えて結果が出た。加藤は「でも明日勝って、今日の勝ちの意味がある。明日、森下(暢仁投手)と対戦できる」。重圧から解放されて、大学NO・1右腕に挑む。
▽明大・善波達也監督(5回2死満塁、早大加藤の中前打が内野手のグラブに当たりコースが変わり不運な4失点)「打球の向きが変わる珍しいプレーだった。後を引くことはないと思います。負けて強くなる試合もありますから」



