快速153キロ右腕太田がジャイアンツ球場にまいります-。巨人ドラフト2位の太田龍投手(21=JR東日本)が12日、新人合同自主トレに参加。

11日までは50メートルほどだった遠投の距離を60メートルまで伸ばした。他の7選手が50メートル付近で止まる中「肩の感じがよかった。高校生より仕上がりが早いのは当然というわけではないが、万全の状態でキャンプに入れるように、できればブルペンにも入りたい」と、支配下新人唯一の社会人卒の貫禄を見せた。

1年目の“目的地”は開幕1軍だ。JR東日本時代のオフシーズンは品川駅で勤務。改札やホームでアナウンスを行った。遅延の際には「どうしてくれるんだよ」というクレームにも冷静に対処。あらゆる要求に柔軟に対応してきた結果か「先発かリリーフか分からないですが、任されたところで活躍して1軍に定着して、シーズンが終われればいい」と起用法にこだわりはない。

次の“停車駅”は春季キャンプ。第1クールから紅白戦が行われる。「投げられたら投げたいんですけど、状態を見ながらという感じです」。焦らず結果を残し、開幕1軍の切符を手にする。【久永壮真】