巨人育成11位創価大・保科広一外野手(22)が、都内のホテルで支度金300万円、年俸400万円(金額は推定)で仮契約を結んだ。背番号は「松井秀喜のようにスケールの大きい選手に」と期待が込められ「055」に決まった。「日本球界だけでなく、世界に羽ばたいて世界一になったバッター。すごい背番号に向けて自分が頑張れるんだなと。まずは0を取って、いずれはジャイアンツの55番を付けられるように今日からやりたい」と壮大な夢を思い描いた。

松井氏との共通点もある。自身の育ちは大阪だが、高校は石川県の遊学館に進学。松井氏の母校星稜とは何度も対戦した。チームメートには松井氏と同じ根上中出身者がおり、多くの逸話を伝え聞いた。「本当に練習の虫だったと。松井さんがそんなにやっていたのなら、自分はそれ以上しないといけない」と練習に励んだ。

187センチ、92キロから繰り出されるパワーと50メートル5秒9の俊足が持ち味の左打者。ドラフト指名後の関東地区大学野球選手権大会では、準々決勝の国際武道大戦で3安打3打点の活躍を見せるなど、チームの準優勝に貢献した。「いい感じで学生野球を締めることが出来た。次は野球界の最後のステップのプロ。この1カ月、調整というか挑戦して自分を追い込んでやっていきたいです」と入寮を心待ちにした。

育成からのスタートでまずは支配下登録を目指す。「3軍から2軍、1軍に。松原選手もそうですし、一握りを握れるように。挑戦できるのは不安というか楽しみしかないですね」。育成選手として入団し、今季ブレークを果たした松原の名前を挙げ、わくわくする心境を表現した。

「『ゴジラ』って呼ばれたいですし、そういう選手になれたら幸せなこと。目指したいです」と2代目「ゴジラ」襲名にも意欲を見せた。【久永壮真】