チェンツーシームで、貯金増だ!阪神高橋遥人投手(25)が10日、鳴尾浜球場での自主トレ後に代表取材に応じ、新加入するチェン・ウェイン投手(35)からツーシームの極意を学ぶ意欲を示した。日米通算95勝の同じ左腕は絶好のお手本。昨季もカーブなど新球に取り組み、プロ4年目の今季はさらに投球の幅を広げて貯金を量産する。

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新たな仲間について、高橋はすでに情報収集していた。「小さく動くボールがあるみたい。ツーシームがいいと聞いたので。ツーシームは聞いてみたいなと思っています」。チェンが昨季所属したロッテには、亜大の1学年後輩の中村稔がおり、話を聞いていた。

「僕のはどちらかというと下に落ちる感じで、チェンさんは細かく動くみたい。左打者に食い込むボールがあれば変わるのかなと思う」。高橋は唯一無二の武器である最速152キロの直球に加え、スライダーやカットボール、ツーシームも駆使。昨季は新たに習得したカーブやチェンジアップも使い、投球の幅を広げる工夫を重ねてきた。現在はさらに直球を磨くため、肩周りの筋力強化に励んでいる。

そこでやってきた日米通算95勝の左腕。高橋も小学生の頃、中日時代のチェンが投げている姿を見ていた記憶がある。「日本でも活躍してメジャーでも活躍されて。見て盗まないといけない部分もあると思うんですけど、分からないことはしっかりと聞きたい」。これまで話し下手を自認してきたが、成長のため積極的に吸収していくつもりだ。

昨季は12試合に登板し5勝4敗。左肩のコンディション不良で開幕こそ出遅れたが、プロ3年目で初めて白星が上回った。「甘えているつもりはないですけど、結果的に甘えてしまっている感じになっていた。今年はしっかりしたいと思います」。責任感と自覚を胸にプロ4年目に強い覚悟で臨む。「1年間1軍でローテーションを守るというのが、大前提というか1番の目標。あとは負けよりも勝ちを大きくするのは当たり前なのかなと思います」。目指すは、先発ローテの軸としての独り立ち。たくさん学んで、たくさん貯金を作る。【磯綾乃】