日本ハム斎藤佑樹投手(33)が涙の引退試合に臨み、11年間の現役生活に幕を下ろした。オリックス25回戦(札幌ドーム)の7回、2番手で登板。予定の打者1人と対戦し、四球を与えて降板した。三塁側ベンチに戻ると、同時期に退任を発表した栗山英樹監督(60)に声を掛けられ涙を流した。プロ11年間で通算89試合、15勝26敗、防御率4・34。数字以上の大きなものを残し、ユニホームを脱いだ。

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斎藤佑樹の一問一答。

-投じた7球に込めた思い

最後にチャンスを頂いて、ファイターズのチームの一員として投げられたのは、とても幸せな気持ちで投げられました。

-どんな思いで投げた

一番は、ファイターズファン特有の(カウント)3-2になってから拍手をしてくれて。本当は、その状況は投手として持っていきたくないんですけど、この拍手を選手として、もう聞くことができないと思うと、いろんな思いが込み上げてきました。

-引退表明の後は、同世代の戦友から続々メッセージが。振り返って、仲間はどんな存在だった

はい。同世代の活躍はとても刺激になりましたし、僕が頑張る原動力にもなったので、現役でまだまだ頑張っている選手には、これからも、もっともっと頑張って欲しいですし、コメントをくれたのはとてもうれしかったです。

-プロ入り後はケガにも悩まされた。ファイターズの仲間と過ごした時間を振り返って

チームメート、選手、監督、コーチはもちろん、スタッフの方も含めて本当にファイターズにはいい人ばっかりいたので、今、この幸せな気持ちでやれるのも皆さんのおかげだなと感じますし、他の球団に行ったことがないので分からないんですけど、ファイターズでプレーが出来て、本当によかったなと感じています。

-一番うれしかったシーン、苦しかったシーンは

うれしかったシーンは沢山あるんですけど、やっぱり2012年の開幕投手を栗山監督から指名してもらって、そこで完投して勝てたことです。苦しかったことで言えば、基本的に…苦しかったです。それも、今思えば、苦しかったけど、僕にとってはいい経験をさせてもらったなと。

-同じタイミングで栗山監督が退任を発表。監督への思いは

栗山監督にはたくさん迷惑をかけましたし、たくさん面倒も見てもらったし、その中で叱られたことも、もちろん褒められたこともありますし、プロ野球生活でたくさんのことを教えてもらったので、感謝してもしきれないぐらい。ちょっと言葉がまとまらない、そのぐらい尊敬できる方だなって。

-今、自分自身に声をかけるとしたら

難しいですね…。自分自身に声をかけるとしたら「休んでいる暇はないぞ。この先もファイターズに、または野球界に対してちゃんと恩返しをするために、次に進みなさい」と。

-後輩たちへの思い

本当に誇らしい選手ばかりなので、僕からかける言葉は本当に何もないですし、ただただ、一ファイターズファンとして応援したい。

-ファンへ

本当にみなさんのおかげで、ここまでやってこられたので、見守っていただいて本当にうれしかったです。みなさんの声援がなかったら、ここまで出来ていなかったので感謝しています。