最後は侍ジャパン4番を相手にギアチェンジだ。阪神守護神のロベルト・スアレス投手(30)が自身が持つ球団最速163キロを連発し、42セーブ目で2年連続のセーブ王を確定させた。

「しっかり集中した状態でいけた。全力で初球から行きました」

1点リードの9回にマウンドへ。2番小園を外角チェンジアップで三ゴロに打ち取り、3番西川は内角低め157キロ直球で見逃し三振。4番鈴木を迎えると、直球の威力が増した。

2ボール2ストライクから外角163キロでファウル、外角低め163キロはわずかにボール。フルカウントとなり、勝負球に選んだ156キロツーシームで三ゴロを奪った。

今季60試合目の登板も難なく3人で終え、15年呉昇桓の41セーブを超えて球団助っ人最多となった。14、15年の呉昇桓に続き球団2人目の2年連続セーブ王を手中にした。矢野燿大監督は「スアちゃんがいてくれるからこそ」と最敬礼だ。

逆転Vへ望みをつなぎ、残り6試合。07年藤川球児の球団記録46セーブも夢物語とは思えないだけの迫力がある。「まだ試合はいっぱいある。全部セーブするつもりでこれからも戦いたい」。マウンドに立ち続けた先に、セ界の頂点が待つ。【佐井陽介】