三つどもえのプレーオフを制した。富士大(岩手)が、リーグ戦5勝1敗で同率首位の青森大に5-1、ノースアジア大(秋田)に8-3と連勝し、3季連続36度目の優勝を決めた。今後は明治神宮野球大会出場を懸けて仙台6大学、南東北の各地区代表校と争う東北地区大学野球代表決定戦(30日開幕、福島・いわき市)に出場する。

雨粒を切り裂く打球が、流れを変えた。初戦で青森大を下し、迎えたノースアジア大戦。3点を追う4回無死、山城響主将(4年=知念)が、カウント2-2から捉えた打球が中堅122メートルのフェンスを越えた。「出塁を意識して打席に入った。粘りながら甘く入ったボールを1球で仕留められたのは良かった」。この一打をきっかけに打線が奮起。同点の7回は実弟の山城裕飛内野手(3年=知念)の右前適時打で勝ち越しに成功。9回は4得点を奪って試合を決めた。

これで青森大が持つ北東北連盟の最多優勝回数に並んだ。勢いをつけて神宮切符を争うトーナメントに参戦する。安田慎太郎監督(36)は「リーグを代表して行くので、代表決定戦で勝たないと意味がない。全員で戦って絶対に勝ちたい」。決戦まで約1週間。山城響主将は「日本一を目指してここまでやってきた。裕飛と挑める最後のチャンス。楽しみながら戦いたい」と気持ちを引き締めた。【相沢孔志】

<1失点完投の金村 青森大に雪辱>

エース右腕・金村尚真(3年=岡山学芸館)が7安打1失点完投で、リベンジを果たした。17日、青森大とのリーグ最終戦は1失点完投も1点差で惜敗。この日は味方が序盤に5点を先制し、4回から6イニング連続で走者を背負うも粘り強く投げきった。「もう1度負けるわけにはいかないという気持ちで試合に入った。内容的には良くなかったが、最低限、自分の仕事はできた」と総括した。