「ドメさん」襲名!?阪神からドラフト5位で指名された亜大・岡留英貴投手(21)が27日、東京・武蔵野市内の同校で畑山統括スカウト、吉野スカウトから指名あいさつを受けた。

報道陣から愛称を聞かれ「今までは『ドメ』と言われていました」と言った直後だ。先輩にもいましたけど…と振られると「ちょっと…岡留で」。現中日の福留先輩に恐縮したのか、苦笑いで頭をかいた。

目指すのは日米通算2000安打を達成したレジェンドのような活躍だ。「右打者を抑えてほしいと期待されていると思うので、しっかり抑えて信頼される選手になりたい」。スリークオーターとサイドの中間から投げ込む変則右腕は、貴重な“右殺し”の存在として息の長い活躍を目指す。

沖縄・糸満市出身。純朴な21歳は、同学年の西武平良や2学年下のオリックス宮城ら、球界で活躍する沖縄出身選手について問われると目の色が変わった。「自分もああいう場所で投げたいっていう思いは強くなりました。トップクラスの選手だと思うので、引けを取らないくらいの選手になりたい」と鼻息荒い。

吉野担当スカウトは「大学では先発もやっているし、(起用法は)現場にお任せ」と先発、中継ぎどちらにも適性があるとし、岡留も「任せられたところで自分の投球をするだけ」とうなずく。「関西で少しでも沖縄の良さを出せていけたら」ともくろむ右腕が「琉球のドメさん」と呼ばれる日も、そう遠くない。【中野椋】

◆岡留英貴(おかどめ・ひでたか)1999年(平11)11月7日生まれ、沖縄県糸満市出身。小学1年から野球を始め、兼城中では軟式野球部に所属。沖縄尚学高では2年秋からベンチ入りも甲子園出場はなし。亜大では1年秋からリーグ戦に登板。直球の最速は150キロでカーブ、スライダー、ツーシーム、カットボールを操る。好物はタコライスで、好きな沖縄の方言は「ちばりよー」。趣味はサウナ。家族は両親と姉2人、妹1人。180センチ、87キロ。右投げ右打ち。

◆阪神の主な沖縄出身者 生え抜きでは、84年入団の仲田幸司が貴重な左腕として活躍。優勝争いした92年には、14勝を挙げた。広島からトレードで加わった安仁屋宗八は移籍1年目の75年に防御率1・91でタイトルを獲得した。オリックスからFA移籍した石嶺和彦は、初年度94年にチーム最多の17本塁打、77打点をマークした。

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