阪神近本光司外野手(26)が、復活の快音を響かせた。3日の三菱自動車倉敷オーシャンズとの練習試合(甲子園)で、右太もも裏の負傷から13日ぶりに実戦復帰。ロッテ3位指名の広畑敦也投手(23)から中前打を放った。4日の大和高田クラブとの練習試合(甲子園)で守備につく可能性もあり、完全復活は間近。6日から始まる巨人とのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージへ向け、準備を進める。

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無観客の甲子園に乾いた打球音が響いた。8回1死一塁。近本がお手本のような鋭い中前打で復活を告げた。ロッテ3位指名の2番手広畑の146キロ直球をはじき返し、洗礼を浴びせた。

「生きたボールを見られたことは良かったですし、スムーズに打席に入れました」。21日中日戦(甲子園)で右太もも裏を痛めシーズンラスト3試合を欠場。13日ぶりの実戦でいきなり「Hランプ」をともした。セ最多安打男にブランクは関係なかった。

不安を感じさせない動きだった。6回に指名打者サンズの代打で登場。遊撃へのゴロで失策を誘うと、一塁への駆け込みも問題なく、一塁走者としてけん制の帰塁もこなした。「普段通りに動けていたのかなと思います」と試合後に自らOKサイン。この日は守備に就かなかったが「走塁も試合の中でできたので良かった」とうなずいた。

見守った矢野監督は「もちろん全力で走るとか、これから守るということをやっていかないとダメ」とした上で「クライマックスの時には大丈夫かなという第1段階はクリアできた」とひと安心した様子だった。中堅の守備について、指揮官は「(近本と)相談しながら、明日か明後日の間では守らないと、試合でいきなりというわけにはいかない」と説明。4日の甲子園での大和高田クラブ戦で守備に就く可能性もある。

この日の試合前練習では、負傷後初めてシートノックで中堅守備についていた。「最善の準備を怠らずに、できることをしっかりとやっていきたいと思います」。攻撃の起点となる近本がCSで復帰できるかは最大の注目点だった。攻守両面での完全復活は秒読み段階。G倒でのファーストステージ突破へ、大きなプラス材料だ。【中野椋】