ソフトバンクが、国内フリーエージェント(FA)権行使を表明した中日又吉克樹投手(31)の獲得へ本腰を入れることが29日、分かった。この日中日へFA権利行使の申請手続きを行った右腕について、球団関係者は「もちろん欲しい」と言及。交渉が可能となる12月9日から猛アタックをかける。

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今季は森、モイネロ、岩崎ら勝ちパターンが相次いで負傷離脱。シーズンを通して勝利の方程式が確立できず、8年ぶりのBクラスに低迷した。又吉は今季66試合に登板し、セットアッパーや抑えを務めるなどフル回転。防御率も1・28と実績は十分で、新人の14年から3年連続60試合登板とタフネスさを兼ね備えている。藤本博史監督(58)はすでに守護神森を9回に、残留が決まったモイネロを8回に固定する考えを明かしており、又吉獲得となれば、「7回の男」としての期待がかかる。中日は3年総額4億円の条件提示をしているとみられるが、数々の大型補強を成し遂げてきたソフトバンクは、さらなる好条件を用意して中日を含むライバル球団との争奪戦に向かう見込み。工藤前監督から課題だった勝利の方程式の確立へ、フロントも全力でバックアップしていく。

ソフトバンクのFA参戦は、18年オフに西武浅村(現楽天)とオリックス西(現阪神)のダブル獲得に動いて以来3年ぶり。20年以来2年ぶりのリーグ優勝と日本一に向け、「常勝軍団」が動きだす。