甲子園でラパンパラ見せるぞ! 右足のコンディション不良で2軍で調整していた阪神ジェフリー・マルテ内野手(30)が10日に1軍昇格し、「3番一塁」で出場する見込みとなった。4月1日の巨人戦で負傷離脱。今月6日のウエスタン・リーグ中日戦(鳴尾浜)で実戦復帰し、7、8日の同戦(甲子園)では2戦連続の適時打を放つなどコンディションを整えた。10日に先発予定の広島床田との相性もよく、地元ファンの前で完全復活を見せる準備は整った。

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甲子園での予行演習はバッチリだ。7日のウエスタン・リーグ中日戦(甲子園)に「3番一塁」でスタメン出場。3回2死一、二塁で中日松木平の甘く入ったフォークを引っ張り、左前に運ぶ先制タイムリーを放った。翌日の同戦でもスタメンを務め、2打席目は福島の直球を捉えて左翼線に適時二塁打を放った。2試合連続打点は下半身をしっかり使った力強いスイングの証し。一塁から二塁までの走塁も難なくこなし、全開をアピールした。

「状態はいいです。こうやって試合に戻れたことはうれしく思っています。練習から打席をイメージしてやっていたので、よくできているかなと思います」

4月1日の巨人戦(東京ドーム)で右足の張りを訴えて途中交代。同3日に抹消されチームを離脱。地道なリハビリを経て、6日の2軍戦で実戦復帰し、わずか3試合で万全の状態にもってきた。

チームは今季、広島に0勝5敗1分け。だがマルテは10日先発の床田とは相性がいい。昨季4割2分9厘と打ちまくり、通算でも3割4厘を誇る。マルテは3番起用が有力で、1番近本と2番中野で好機をつくり、選球眼のいいマルテはさらにチャンスを拡大したり、自らかえすこともできる。約1カ月半ぶりにほぼベストのオーダーが復活し、4番佐藤輝の前に最高のお膳立てができる。矢野監督のマルテに対する期待は大きい。「何か流れをかえるラッキーボーイ的な部分にもなってくれたらいいなと。かえすこともつなぐこともできる選手なので」。一振りで流れを変え、1発が飛び出すと「ラパンパラポーズ」で盛り上げる。陽気な元気印が帰ってくる。

マルテも気合十分だ。「しっかりと自分が準備して、いい状態でチームに貢献できたらと思います」。まずは新火曜日の男・床田を撃つ。【三宅ひとみ】