投の大逆転ミラクルVの使者はこの男だ! 阪神は20日、育成の島本浩也投手(29)と支配下契約を結んだと発表した。20年以来2シーズンぶりの復帰で、背番号は「120」から「46」に変更。年俸など契約内容の変更はない。島本は「(矢野監督1年目の)19年にチャンスもらって投げさせてもらったんで、最後、恩返しというか、しっかり最後、戦力になって優勝したい」ときっぱり。3年ぶり1軍登板で今季限りでの退任する指揮官の花道胴上げを目標に掲げた。

中継ぎ左腕として19年に大ブレークし、チーム最多の63試合に登板。4勝0敗11ホールド、防御率1・67と好成績を残した。だが翌20年はコンディション不良で1軍登板なしに終わり、同年11月に左肘をトミー・ジョン手術。21年から育成契約となり、リハビリに励んできた。今季は5月に2軍で実戦復帰すると、6月17、18日の同オリックス戦で連投テストをクリア。5試合6イニングを0封し防御率0・00で、支配下復帰を勝ち取った。

1軍のリリーフ左腕は現在、リフレッシュ休養中の守護神岩崎と岩貞、変則サイドの渡辺が活躍中。島本も競争に加われば、さらに強固なブルペン陣となる。嶌村球団本部長も「今後の残りのゲームを考えたら、1つの左ピッチャーのピースではある。高校生で育成で来て、何とかここまではい上がってきた選手。本当に期待感があります」。勝負の夏本番へ。逆境を乗り越えた左腕が、逆襲の秘密兵器になる。【桝井聡】

▽阪神福原投手コーチ(島本の支配下復帰に) 手術してしんどい思いをしているだろうし、こっちも期待している。元々いい球を投げるので、本当によかった。サダ(岩貞)やナベ(渡辺)にも刺激になるでしょう。島本も(2軍で)いい投球をしているので、いい競争になると思う。

 

○…阪神ジョー・ガンケル投手(31)がパパ1勝を目指す。6月中旬に第1子が誕生したばかりの右腕は22日の敵地広島戦に先発予定。「自分の投球を心がけることが大事だと思う。とにかくゾーンにどんどんしっかり投げて攻めの投球は変わらずに続けていきたい」と誕生日プレゼントを約束した。23日の広島3戦目はウィルカーソンが先発見込み。「しっかり休養も取れたし、調整としても良い期間にできた」と5勝目を狙う。

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