野球界の未来のために! 侍ジャパンを3大会ぶり3度目のWBC優勝に導いた栗山英樹監督(61)が27日、都内の日本記者クラブで会見し、WBCのあり方について訴えた。優勝の裏側にあった決断なども披露。自らの今後についても語った。【取材・構成=古川真弥、木下大輔】

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栗山監督は村上について「彼が引退する時に『あの23年の春先が僕をつくってくれました』と言ってくれると信じています」と、語った。大会序盤は結果が出ずに苦しんだ村上を準々決勝以降は4番から外した。「監督室に呼んだり、電話したり、ラインでメッセージを送ったり。きちんと意図を伝えながら前に進んだつもり」とできる限りの手を打った先に、準決勝での逆転サヨナラ二塁打、決勝での同点ソロがあった。4番に戻さなかったのは「宿題があった方が人間、前に進めるからね」というメッセージ。「もし勝ちきるならば、物語が必要」と、試練を与えてつかんだ栄光だけでなく、3年後へつながる脚本も描いた。