同大のドラフト候補、真野凜風(りんか)投手(4年=天理)が1失点完投で近大打線を封じた。

4安打1四球、118球という内容。最速は146キロ。「この1週間で修正できた。球速もしっかり出ていたのが一番。悪い投球をしても信頼して1試合目を任せてもらったので、責任感を持ってエースの自覚を持って投げました」と充実の表情だった。

第1節の関学大戦で打ち込まれたが、前節の京大戦で調子が戻らないながらも大学初の完投を果たした。今回は登板2日前に花野巧監督(69)と異例の猛特訓。肘が低く出る悪癖を直すために150球も投げ込んでフォーム修正した。前日にも30球近く投げ、自信を持って臨んでいた。2試合連続で1試合投げきり、エース復活を印象づけた。

天理では軟式野球部だった異色の存在だ。甲子園とは当然、縁遠かっただけに昨年初めて踏み入った際は「大興奮して写真も撮っちゃいました」。だが今回は落ち着いて通常運転ができた。昨年は大学日本代表候補にも選ばれ、関西屈指の存在に成長した。11年秋以来、11年以上も遠ざかっているリーグ優勝へ、最速152キロ右腕のエンジンがかかってきた。【柏原誠】