明大は、今秋ドラフト候補の蒔田稔投手(4年=九州学院)が意地の投球で通算7勝目を挙げた。

今春2試合目の先発。4回、先制のソロを許したが崩れることなく6回を被安打4の1失点にまとめた。「先発は最後のチャンスだと思って、チームのために1勝できるようにという気持ちで投げました」と明かした。

今春リーグ戦は、9日の東大戦で先発。しかし制球に苦しみ2回2失点で降板した。そこから「変えないといけないなと思った」と練習量を目いっぱい増やした。普段の練習をしてから、ポール間を往復でランニング。アメリカンノックも受けた。「普通の汗じゃなくて、変な汗をかくまでやりました。『俺を使え』と思ってやっていました」と猛練習でアピールした。

その姿を見せつけられた田中武宏監督(62)は「目の前をちょろちょろしているんです。『投げさせろ!』という感じでした」と振り返る。その期待に見事に答えた蒔田は「まだ首の皮1枚つながっただけです」と謙虚に話した。