うちわが揺れる甲子園のスタンドも、向かい風にはさせなかった。
巨人山崎伊織投手(25)は初回から1死一塁の場面をつくられると、3番森下を直球で遊ゴロによる併殺打に打ち取った。2回は先頭安打を許し、大山をカットボールで再び遊ゴロでゲッツー。3回には投手の才木に二塁内や安打を許しながら、近本を遊直で3イニング連続となる併殺打に仕留めた。走者を背負う状況下、序盤を無失点で切り抜けた。
防御率1点台同士の才木との投げ合いは、先制点が命取りになることは分かっていた。8月1日には開場100周年を迎える甲子園。試合前には前監督の原辰徳氏が始球式で登場し、球場内の雰囲気はこれまでの伝統の一戦よりも熱気付いていた。前日の移動時には、阿部監督が「とにかく今、いい流れできてるからそれを切らさずに。ピッチャーちょっと頑張りどころだけどね。どこチームもそうだと思うけど。そこだけだね」と期待を受けた通り、息詰まる投手戦を演じた。
0-0で迎えた5回、先頭大山に安打を許し、無死一塁で前川に打たれた左中間への打球は、左翼・岡本和のグラブをかすめるように抜けていった。適時二塁打となり先制点を奪われた。カウント1-1から、ここまで走っていた直球がとらえられた。さらに安打と四球で2死満塁のピンチでは、中野をフルカウントから、直球で見逃し三振に打ち取り、最少失点にとどめたものの、5回1失点で降板。甲子園5試合目の先発登板で、またしても白星を逃した。【栗田成芳】



