“杜(もり)の都のゴジラ”が、大器の片りんを見せた。楽天安田悠馬捕手(24)が「5番DH」で出場。1回に決勝の2号3ランを決めた。6回の左前打を含む3打数2安打3打点。スタメン出場した19試合で9度目の複数安打で、3試合連続打点とした。トレードマークは元巨人、ヤンキースの松井秀喜氏の代名詞だった背番号「55」とメガネ。楽天期待のロマン砲が、1ゲーム差に接近した3位ロッテとのCS進出争いで存在感を発揮する。

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豪快弾にも手応えはなかった。安田がCS進出を加速させる希望のアーチを描いた。1回2死一、二塁、フルカウントから日本ハム金村の真ん中高め147キロ直球を仕留めた。打った瞬間にそれと分かる2号先制3ランを右翼席に運んだが、本人の認識は違う。「ちょっと詰まってたんで、行くか分からなかったですけど、行って良かったです」。辰己、浅村が2死から作ったチャンスを確実にものにした。

トレードマークは赤いレンズが印象的なオークリー社製のメガネだ。「視力を測ってみたら結構悪くて、ナイターやドームとかは見えにくかった」。両目ともに視力は0・5ほどだという。昨季まではコンタクトをつけたり、つけなかったりだったが「合わなかったっすね。あんまり見えづらかったのでメガネに変えました」。現役時代にメガネをかけプレーしていた小山2軍投手コーチの勧めもあり、新たなスタイルでグラウンドに立っている。

課題だった捕手としての守備を磨くために開幕から2軍で鍛錬を積んできた。8月6日に初昇格。9月上旬からは打力を買われてDHでのスタメン起用が増えた。11試合連続安打を放つなど9月の月間打率は3割2分4厘と好調。この日は6回に左前打を放ち、先発19試合で9度目の複数安打をマークした。

今江監督も185センチ、105キロの体格を誇るロマン砲の活躍に声が弾んだ。「初回のね、3点はめちゃくちゃ大きかった」と評価。さらに「最後まで結果を出してくれれば来年につながる希望の光になってくれるのかな」と期待を込める。

ライバルを射程圏内に捉えた。今日26日の日本ハム戦で勝利し、ロッテがオリックスに敗れると、3位タイに浮上する。「CS絶対に行きたいんで、1勝1勝、勝っていきたいですね」。安田が打てば逆転CSへ視界良好だ。【山田愛斗】

◆安田悠馬(やすだ・ゆうま)2000年(平12)3月3日、神戸市生まれ。須磨翔風では主に一塁手で、甲子園出場なし。愛知大では1年春からリーグ戦デビューし、4年春から捕手で出場。21年ドラフト2位で楽天入団。22年開幕戦でスタメンデビュー。同年3月29日オリックス戦で初本塁打。今季推定年俸1300万円。185センチ、105キロ。右投げ左打ち。

<球界のゴジラ>

◆ゴジラ=松井秀喜(巨人、ヤンキース)星稜時代からの愛称が定着。打席入場曲には「ゴジラのテーマ」を使用。海を渡って本場メジャーでも浸透した。

◆赤ゴジラ=嶋重宣(広島、西武) 10年目の04年、オープン戦から好調で、背番号55ということもあり愛称が定着。首位打者に輝く活躍で「赤ゴジラ」は流行語大賞にもノミネート。

◆伊予ゴジラ=秋山拓巳(阪神) 西条時代から呼ばれており、本業のピッチングだけでなく、打撃でも通算2本塁打。今季引退。

◆メガゴジラ=秋広優人(巨人) 身長2メートルの規格外さから命名。2年目の22年からは本家にならって背番号を55に変更。

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