9回、ロッテ種市篤暉(26)が、幕張のマウンドでほえた。

先頭の3番レイエスを三振に切った直後だ。雄たけびを上げて自らを奮い立たせると、その勢いのまま、続く郡司も空振り三振。最後は遊ゴロで仕留めた。相手の中軸を抑え、チーム117試合目で待望の今季初完投勝利を飾った。

1点リードの4回、田宮に右翼への適時二塁打を許して1度は追いつかれたが、動じることなく立て直した。気迫の投球を貫き、116球で4安打11奪三振1失点の力投。6勝目をつかんだ。完投は昨年8月11日以来。「1年ぶりなんで、すごく気分がいいです」とお立ち台で笑顔を見せた。

思い出されるのは3週間前、8月13日の日本ハム戦。131球の熱投も8回にレイエスに痛恨の同点弾を許し、悔しさを隠しきれなかった。それでも試合後は「パ・リーグで一番長打を打ってるチーム。ああいう球は見逃さない」と冷静に語った。

常に自分を律する姿勢には、信念がある。「コメントしづらい時は『特にありません』って言いたい時もある」と本音を明かしながらも、きっちりとした取材対応を心がける。何故か。「僕のイメージですけど、いい選手になればなるほど、悪い結果の時もちゃんと言語化できている印象。(ドジャースの)大谷選手とか(パドレスの)ダルビッシュ選手とか、日本のいろんないいピッチャーを見ていてもそう思う」。

目標は、まだ先にある。「5年ぐらい完封できてないので、満足せずに次は完封を目指したい」。視線は先を見据えている。【星夏穂】

▼ロッテ種市が昨年8月11日オリックス戦以来の完投勝利。今季のロッテは木村が7月17日ソフトバンク戦で5回降雨コールド、2-2の引き分け試合で完投を記録しているが、完投勝利はチーム初。117試合目のチーム初完投勝利は、21年西武の109試合目(9月11日に今井が初完投勝利)を更新し、史上最も遅い記録となった。

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