阪神森下翔太外野手(25)は歓喜の輪の真ん中で、とびきりの笑顔を見せた。「うれしい。ほっとした。この瞬間のために頑張ってきた。今回はより優勝の中心にいられた」。1軍で戦い続けてつかんだ2度目の栄冠。グラウンドを1周して虎党と共有した喜びの味は、前回とひと味もふた味も違った。
たゆまぬ努力でキャリアハイの20本塁打、80打点につなげた。12試合アーチが出なかった8月4日。東京から名古屋への移動前、オフに自主トレを行う野球トレーニングジム「Rebase」へ足を運んだ。研究され攻め続けられた中で狂いが生じた、打席内の立ち位置や動きを修正。休日の猛特訓で「なるほどな」と手応えをつかんだ。同月中旬も同施設を訪れ、試合前に猛練習。そこからの20試合中19戦で安打を奏で、4本塁打も放って本来の調子を取り戻した。
「1年間戦えたと、3年間で一番実感できる」。1年目もリーグ優勝、日本一を経験したが、前半は2軍で過ごすことも多く、貢献した実感は薄かった。2年目の昨季も、7月に2軍で調整を経験。1週間以上試合に出ず、室内練習場で黙々と打撃練習を続けた。「やっと1軍にいることが当たり前になった」。苦い経験を力に、初の年間フル1軍で優勝に貢献した。
「納得感は50%くらい」。両リーグ最多18度のV打でV奪回貢献も、まだまだ満足しない。次は“100点”の躍動で日本一に導く。【塚本光】



