明治神宮大会(11月14日開幕・神宮)出場を懸け、東北3連盟(北東北、南東北、仙台6大学)による代表決定戦が25日から始まる。今大会の主管、仙台6大学からは2校が出場。秋季リーグで準優勝し、10年ぶり進出の東北学院大は、1勝のアドバンテージがある八戸学院大(北東北)に連勝で決勝に上がる。ムードメーカーの山田将生外野手(4年=東北学院)がチームの着火剤だ。楽天・岸を擁した06年の全日本選手権以来、19年ぶりの全国舞台を目指す。
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4年間の集大成。山田の思いがこもった一打がチームを救った。勝ち点を落とせば3位以下もありえた東北工大とのリーグ最終節、1勝2分けで迎えた15日の第4戦。1点リードの6回2死満塁で「代打山田」がコールされた。
振り抜いた打球は中堅の頭を越え、試合を決める適時三塁打となった。「最後の最後でのリーグ戦でチームに貢献できる1本が出せてよかったです」。誰よりも早くグラウンドに姿をみせ、準備や練習設営を始める山田。星孝典監督(43)も「彼の努力と人間性が出たヒットだと思います」と言葉をかみしめた。
ここまでは、もがき苦しむことが多かった。3年秋には開幕スタメンをつかむも、6打数無安打。4年生で唯一、Bチームにいることもあった。「やめようかな」と頭をよぎることも度々。そして、今春のキャンプ。「後輩にチャンスを譲ったほうがいいのではないか」。泣きながら話す山田に、星監督は言った。
「後輩思いなのはわかるけど身を引くところではない。力強いスイングでチームを救うときが必ずくるから。自分がチームを救うところにベクトルを変えて、最後まで頑張ろうよ」
目標は現実に-。降雨と日没での引き分けコールドもあり迎えた4戦目で、チームを救うヒーローとなった。「結果が出なくても仕方ない」。そう思えるほど、最大限の準備をして臨んでいた。歓喜に沸く一塁スタンドへ真っ先にガッツポーズ。「あの声援になんとしても応えたくて。届いていたらうれしいです」と照れ笑いを見せた。
物語はクライマックス。「最後まで諦めないのが自分たちの取りえだと思うので」。神宮大会に出るには3勝が必須だが、ネガティブには捉えない。「強敵ですけど1戦1戦、全力でぶつかって“スーパーポジティブ″で頑張りたいです」と力を込めた。「大好きな東北学院大」でのエンディングは、神宮球場で迎えるつもりだ。【木村有優】
○…東日本国際大(南東北)と、東北福祉大(仙台6大学)の準決勝は顔なじみの対決だ。両軍監督は東北福祉大のOB。東日本国際大・藤木豊監督は87年卒、東北福祉大・山路哲生監督は88年卒と、1学年違いということもあり、オープン戦でも頻繁に顔を合わせる。今春の全日本大学野球選手権2回戦でも激突し、東北福祉大が4-0で快勝。藤木監督は体調不良により、ベンチ入りはしなかったが、選手らにとってはリベンジの一戦にもなる。



