今春、日本一に輝いた東北福祉大の戦士が夢への扉を開いた。中日ドラフト2位の最速153キロ右腕、桜井頼之介投手(22)と同5位の新保茉良内野手(21)が29日、宮城・仙台市内の同大で堀中寛樹スカウト部長、音重鎮チーフスカウト、岡野祐一郎担当スカウトから指名あいさつを受けた。「即戦力」としての期待が高まる“東北福祉大コンビ″が思い描くプロ生活を語った。

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ドラフト会議から6日。今週初めまでは明治神宮野球大会東北代表決定戦が行われていた。桜井は「代表決定戦を控えていたので、実はあまり実感がなくて」。同大会は決勝で敗れ、学生野球の幕切れは悔しいものとなったが、すでに表情はりんとしていた。指名あいさつを終え「ようやく実感が湧いたというか、自覚を持って行動しなくてはいけない」と気を引き締めた。

「勝たせる投手」。自身の結果以上に、チームの勝利を第一に考えてきたエース。「プロでも1戦1戦、しっかり戦い抜いて、チームを勝たせられる投手になりたいです」と信念は変わらない。岡野スカウトも「即戦力として1年目から先発ローテーションに入れる力があると評価しています」と話す。ポーカーフェースの裏にあふれる闘志も見逃さなかった。「ここぞというところで見せる気迫もいいですね」と高い総合力にほれ込んだ。

4年春からスタメンをつかんだ新保のプレーもすぐさま目に留まった。「守備で最初の動きが良くて、肩の強さも魅力的でした」。打撃面も評価。今春の全日本選手権は本塁打も放った。「ショートのレギュラーは固定されていないので、長打も打てる大型遊撃手として、レギュラー争いを勝ち抜いてほしいです」と話した。新保は「守りは自信があるので、守備で勝利に貢献して、打撃でも率を残せる選手になりたいです」と力を込めた。

プライベートでも仲のいい2人。桜井が「寮でゲームをしたり、ずっと一緒にいる」と話すほどだ。マウンドでは安心して投げられる。これからも変わらない。新保は「プロ入りしてからも、自分がいるときは後ろをしっかり守って、桜井を勝ち投手にしたいです」と思い描いた。“東北福祉大コンビ”が名古屋の地を沸かせる。【木村有優】

○…慣れ親しんだ地から第1号が生まれた。現役時代に投手だった岡野スカウトは、聖光学院(福島)から青学大(東都)、東芝を経て19年ドラフト3位で中日に入団。23年に現役を引退し、同12月にスカウト契約を結んだ。今季で2年目になるが、昨年は担当を持たなかったため、今季が初。「2人を担当できたことをうれしく思います」。岡野スカウトは宮城・石巻市の出身。「自分自身も宮城県出身なので、そういう面ではなにか縁があるのかなと思います。2人をしっかりとサポートしていきたいです」と話した。

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