今季限りで現役を退く日本ハムの小田智之内野手(30)と伊藤剛投手(32)が9日、札幌市内の球団事務所で引退会見を行った。ともに今後は未定。10日楽天戦(札幌ドーム)に出場予定で、試合後に引退セレモニーを行う。

 2人とも、北海道移転後“第1号”の足跡を残した。小田は、04年4月3日西武戦(札幌ドーム)でチーム初本塁打を放った。打球落下地点の右中間スタンドにはメモリアルプレートが設置されている。自身初アーチでもあり「プロでやっていけるという自信があの1本で出た。特別な本塁打です」と振り返った。

 12年間の現役生活では2度メスを入れた左太もも裏痛や首痛などに悩まされた。「(引退の理由は)コンディションの悪さが一番です。2回目の手術以降はきつかった」と打ち明けた。この日まで358試合で打率2割7分3厘、16本塁打、88打点。「自分の中ではやりきった感じ。ファイターズで野球をやらせていただいて、幸せでした」と周囲に感謝した。

 伊藤は、移転後のチーム初勝利となった04年3月31日オリックス戦(神戸)でセーブを挙げた。「今でも思い出したら緊張するくらい」と懐かしんだ。右ひじ痛を抱えながらも、11年間で72試合に登板し4勝7敗7セーブ、防御率4・73。「自分の持っている力をすべてを出し切った結果なので満足しています」とすがすがしい表情で話した。

 [2009年10月10日10時19分

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