大化けクン出てこい!

 ソフトバンク秋山幸二監督(47)が16日の紅白戦で、2軍から育成枠投手2人を抜てき起用した。自由契約から再契約した大型左腕の山田大樹投手(21)と2年目右腕の二保旭投手(19)で、ともに無失点投球で期待に応えた。アピールを続ければ、今季中の支配下選手登録も夢ではなく、投手陣の厚みも増す。

 目の前にぶら下がるチャンスを逃すわけにはいかない。白組の3番手としてマウンドに登った山田は、緊張していた。先頭の李■浩を四球で歩かせたが、ここから開き直った。続くオーティズを内角直球で三ゴロに詰まらせて併殺に仕留め、味方の失策後には小斉を空振り三振に切った。2イニング目は3者凡退。それでも「まだ調子が上がってきていない。調整不足」。ベテラン投手並みの投球内容と、自分への厳しい目を見せた。

 山田は昨年秋に3年間の育成枠選手としての契約が切れ、自由契約選手となった。だが参加した秋季キャンプのブルペンで王会長の直接指導を受け、11月中旬に育成選手として再契約。「王会長に見てもらった時より調子は悪い。でも(支配下)枠に入らないと1軍にはいけない。食うか食われるかの世界。食う側になりたい」と鼻息は誰よりも荒い。

 山田に続いて、4番手としてマウンドに上がった2年目右腕の二保も好投した。先頭の堂上には右前打されたものの物おじせず、直球とスライダーを武器に強気な投球で、本多、オーティズなどの主力打者を料理。好投にも「まだまだ全然球が甘いです」。山田同様、支配下選手登録へ向けて自分への甘えは決して許さない。

 高山投手コーチは「B組から(紅白戦に)来た投手はアピールをしましたよ。いいものを見せてくれた」と評価。現在の支配下登録選手は67人。残りは最大で3枠ある。チャンスをつかんだ選手が、今季チームの大きな力になる可能性は、十分にある。※■は木ヘンに凡

 [2010年2月17日11時27分

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