仰天の「法大トリオリレー」が実現する!?

 DeNA中畑清監督(60)が28日、横浜市庁舎を訪れ林文子市長(67)を表敬訪問。林市長は社会人時代の三上朋也投手(24=JX-ENEOS)が登板した試合を観戦したことを聞くと、「三上は法政出身で、他にも加賀美、三嶋という投手がいる。加賀美-三上-三嶋、3人リレーもやってみたいね」とリップサービスした。

 大学時代、三上の1学年先輩が加賀美で1学年後輩は三嶋。リーグ戦の初戦先発は加賀美、2戦目が三上で、三嶋は抑えを務めていた。3人がそろい踏みした09年春はリーグ優勝を飾っているが、「法大トリオリレー」はないまま大学野球が終わった。

 3人とも先発ローテーション入りが期待されており、現実的にはリレーの可能性は低い。悲願のクライマックスシリーズ(CS)出場を狙うチームにとって、投手陣の底上げは最大の課題。特に、10年ドラフト2位入団ながら、伸び悩んでいる加賀美の成長が最低条件。中畑監督から「持っている能力は高い」と評価されながらも、昨季はけがにも悩まされて8試合登板に終わった。ローテの一角が期待される右腕について「加賀美。これが問題児。良いものは持っているが続かない」と辛口のコメントで期待の大きさを表現した。

 3人とも1軍キャンプスタート。江川卓ら本格派を多数プロに輩出した法大。リレーの実現はともかく、上位浮上を狙うチームの起爆剤となるべきトリオであることは間違いない。【細江純平】

 ◆主な法大出身投手

 プロで通算100勝以上した法大OBは4人いる。最も多く勝ったのは七色の魔球を武器に阪神、毎日で通算237勝を挙げた若林忠志で、法大時代にもチームを3度優勝に導いた。次いで79年に巨人へ入団した江川卓が135勝を記録し80、81年には2年連続最多勝を獲得。48年から7年連続2ケタ勝利をマークした南海の柚木進が123勝、71年に東映へ入団し南海、阪神で活躍した江本孟紀が113勝挙げている。他には二刀流で通算65勝の関根潤三、92年西武で15勝を挙げてMVPに選ばれた石井丈裕、広島時代の85年に新人王の川端順、近鉄時代の92年に新人王の高村祐、85年の阪神優勝に貢献した池田親興らがいる。