<都市対抗野球:JX-ENEOS3-1JR東日本>◇23日◇決勝◇東京ドーム

 JX-ENEOS(横浜市)がJR東日本(東京都)を破り、前身の日本石油以来51年ぶりの大会連覇を果たした。先発のプロ注目右腕・三上朋也投手(法大=24)が6回2/3を3安打4奪三振1失点と好投。140キロ前半の直球とキレのあるスライダーで的を絞らせなかった。これで11度目の優勝となり、チームが持つ最多優勝回数を更新した。また大会MVPの橋戸賞は5試合全戦に登板した大城基志投手(25=名桜大)が2年連続で受賞した。

 プロ注目のJX-ENEOS・三上が半世紀ぶりの連覇をつかみ取った。120キロ台のスライダーを軸に的を絞らせない。3回には140キロ台前半の直球で3者三振。6回まで三塁を踏ませない完璧な投球を見せた。7回にはソロ本塁打を浴びたが、失点はそれだけ。好投に「気持ちで投げられた」と笑みがこぼれた。

 志願の登板だった。2回戦のJR北海道戦ではわずか5回で降板。不満気な顔を見せた右腕に大久保秀昭監督(44)は「そんな投手を使うわけにいかない」と準々決勝、準決勝と登板を見送った。三上は反省し決勝の朝に監督室を訪れ「投げさせてください」と直訴した。指揮官から「信頼しているぞ」との言葉に結果で応えた。

 これで決勝での「不敗神話」も継続。前身の日本石油を含め出場した11度の決勝で全て勝利している。秋の日本選手権では2連覇がかかる。社会人初の夏秋4連覇へ「出来たら最高。また一から練習します」と意気込んだ。<都市対抗表彰選手>橋戸賞

 大城基志(JX-ENEOS)久慈賞

 片山純一(JR東日本)小野賞

 大久保秀昭(JX-ENEOS)

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 日本製紙石巻(石巻市)首位打者

 石川桜太(東芝)打撃賞

 松本晃(JR東日本)若獅子賞

 石川駿(JX-ENEOS)

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 石川桜太(東芝)

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 萩野裕輔(東芝)特別賞

 JX-ENEOS(横浜市)※石川桜は打率5割(14打数7安打)