2月の宮崎合宿から約1カ月。4人で詳報してきた日刊スポーツ侍ジャパン取材班も、チェコ戦をもって解散します。それぞれのWBCを「侍日記」拡大版で送ります。

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侍ジャパンが、1次ラウンド4戦目のチェコ戦を前に、3連勝で1位突破を決めた。初戦の台湾戦は、大谷の先制の満塁本塁打から13得点で大勝。2戦目の韓国戦では大谷、鈴木、吉田の計4本塁打、3戦目のオーストラリア戦は吉田が逆転2ランを放つなど、日本のファンにMLB組を中心としたパワー野球を印象づけた。

本塁打で試合の流れを引き寄せたのは事実だが、元来の日本野球の長所でもある「チーム打撃」も随所に見られ、相手バッテリーにジワリと重圧をかけた。

台湾戦では1回に先頭の大谷が二塁打を放った直後、近藤が1ストライクから引っ張って、進塁打となる一ゴロ。韓国戦でも1回に大谷が四球で出塁した直後、1-1から二ゴロで二塁に進塁させた。

近藤は、韓国戦でも大谷が申告敬遠された後、同点の8回2死一、三塁から四球で出塁。鈴木が押し出し四球を選び、決勝点を挙げた。同戦では、8回1死二塁から代打の佐藤輝が2-2から一ゴロで進塁打。オーストラリア戦では1点リードの8回無死二塁から、牧が1-2から進塁打となる一ゴロを放ち、佐藤輝の適時二塁打につなげた。

浅いカウントからは安打を狙いにいきながら、投手有利のカウントになれば、最低限の進塁打でチャンスを広げる。MLB組が本塁打で勝利へと導く打点を挙げた裏で、近藤、牧、佐藤輝らが「自己犠牲」の打撃で着実に塁を進め、得点に結びつけた。

「スモールベースボール」とはまた異なる「日本野球」で世界一連覇を目指す。【久保賢吾】

 

◆久保賢吾(くぼ・けんご)兵庫県出身。報徳学園-関大を経て、07年に日刊スポーツ入社。野球部に配属され、同年12月までアマチュア野球担当、08年から11年まで1期目の巨人担当、12、13年西武担当(13年はWBC担当)、14~16年2期目の巨人担当、17、18年アマチュア担当、19、20年3期目の巨人担当、21年は遊軍、22~25年DeNA担当。26年は遊軍。身長169・5センチ、体重58~63キロをいったりきたり。