ボクシングWBA世界バンタム級王者井上尚弥(25=大橋)が体格差で元スーパー王者の挑戦者を上回った。7日、横浜アリーナで階級最強を決めるトーナメント、ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)1回戦を控え、4日には都内で同級4位フアンカルロス・パヤノ(34=ドミニカ共和国)とともに予備検診を受けた。

身長はパヤノの164・7センチに対し、井上は0・3センチ高い165・0センチ、リーチもパヤノの165・0センチに対し、井上は6センチ長い171・0センチの検診結果だった。いずれも上回った井上は「あまり変わらない数値ですよ」と冷静そのものだったが、過去の世界戦では対戦相手の体格が大きいケースが多かったこともあり、アドバンテージになりそうだ。一方のパヤノは「この体格差は問題ない」と口にした。

7月のロシア・モスクワで開かれた組み合わせ抽選会以来となるパヤノとの対面となった井上は「キャリアを感じる。パヤノ選手はアマチュアの実績もあるし、元スーパー王者。リスペクトしています」と敬意を表した。バンタム級2戦目で減量を含めた調整には手応えがあり「もうやばいぐらいに絶好調です。今までで一番いいですね」と強調していた。