かつて新日本プロレスで活躍した覆面レスラー、スーパー・ストロング・マシンの息子、ストロングマシーン・Jが華々しいデビューを飾った。

同じマスクを被った同G、Fとの「マシーン軍団」で、堀口元気、横須賀ススム、Kzy組と対戦。顔が隠れているため精神状態は伺えなかったが、堂々とキレのある動きをみせ、観客を魅了した。最後はダイビングヘッドバッドから「魔神風車固め」につなげ、堀口から3カウントを奪った。父から継承した必殺技を見事に決めての鮮やかな勝利だった。

Jは「みなさんにとってはサクセスストーリーに見えるかもしれないけど自分なりに苦しみは経験してきた。その上で自信をもってリングに上がれた。やってやりました」と胸をはった。

父は来場しなかったが、父のマネジャーだった将軍KYワカマツがわざわざ北海道から出てきて、セコンドについた。ワカマツは「素晴らしかった。性能がいい」とJの出来を称賛。「令和はストロング・マシーンの時代になる」とまで豪語した。

Jにとっては「親離れ」の日でもあった。この日の朝、昨年1月に急逝した母マサミさんの墓前で「行ってくるよ」と報告した。「(亡くなったのが)突然のことだったので、ちゃんとお別れできなかった。でも、今日を機に親離れできた。どこかで安心して見てくれていると思う」。

1度は会社勤めをしたが、昨年6月の父の引退試合をきっかけに、プロレスの世界に飛び込んだ。Jは「機械になってよかった」と喜びをかみしめ、「愛され、夢を与えられる機械になっていきたい」と目標を掲げた。