東京女子のプリンセス・オブ・プリンセス王者、山下実優(26)が坂崎ユカを破り、初防衛に成功した。

勝利後の山下に笑顔はなかった。リング上でこそほほ笑んだものの、バックステージでは終始険しい表情で「正直悔しい」を連呼した。「試合内容に納得がいかない。もっとやれたはず」と最後に理由を明かした。中盤、コーナーに上った坂崎から雪崩式ブレーンバスターでエプロンにたたきつけられた。その後のエルボー合戦でも相手を沈められなかった。終盤も旋回式変型ボムを食らいピンチに。Skull Kickで何とか回避すると、後頭部に蹴りを入れてようやく沈めた。

「DDTの女子部」のイメージを払拭(ふっしょく)するべくリングに上がった。「DDTのおかげで今がある。でも東京女子の1つのブランドとして、どんどん突き進んで行かないといけない」。けん引する立場として勝敗だけでなく内容も求めていただけに、ふがいない結果に悔し涙を見せた。

今後目指すのは、自身のデビュー戦の地でもある両国国技館での単独開催。「光が少しでも見えていたらいいかな」。納得できなかったが、ベルトを守ったことで、東京女子の先頭に立ち、目標に向かって引っ張っていくことができる。メインで勝利したノアの丸藤から締めのあいさつを託され、リングに再登場。「東京女子全員で戦えたことがうれしい」。最後は満面の笑みでファンの拍手に応えた。【松熊洋介】