初の強烈ビンタで対戦要求を受けた。SKE48の荒井優希(23)が、11月25日に辰巳リカとのシングルマッチを行うことが決定した。

辰巳、らくと組んで、愛野、小橋、猫はるな組に勝利。試合後に辰巳から「優希ちゃん、この前の8月の後楽園でシングルマッチするはずだったけど、流れちゃったよね。11月にやりましょう」と言われ、「私もすごいやりたかった」と承諾。ところが、健闘を誓い、握手をした瞬間、突然右頬に強烈な張り手を受けた。「初めて人にビンタされた」という荒井は、ぼうぜんとしたままリングを後にした。

ただ、これは「気合を入れたかった」という辰巳なりの“愛のエール”だった。荒井は「気合が入った」と力を込めた。今年5月にデビューし、7月に初勝利を挙げて以来のシングルマッチとなる。2人の対戦は8月の後楽園大会で決まっていたが、荒井が新型コロナウイルスの濃厚接触者となり、欠場。「久しぶりなので、今のすべてをぶつけたい」と意欲を見せた。

この日は得意技のFinallyこそ出せなかったが、連携技をしっかり決めるなど、貫禄も出てきた。アイドル活動もあるため、全試合とはいかないが、経験を重ね、技術もメンタルも成長を見せる。7月には山下とのタッグで、SKEの活動拠点でもある愛知大会で初のメインに登場し、3カウントを奪った。今月9日の大田区大会ではタッグマッチでアジャコングと対戦。ダイビング・エルボードロップで敗れたが、レジェンドからは「並大抵じゃない根性を持っている。大一番のメインを張る可能性がないわけではない。どんどん世界に出て行って欲しい」とエールをもらった。

辰巳に対する研究も十分。「足を攻めてくる攻撃が多い。自分も足技が多いので、食らわないように気を付けたい」。11月には地元京都での大会にも出場予定。「これまで見に来られなかったファンもいる。地元で出られるのがうれしい。持っている力を出し切って、後楽園大会につなげたい」。初勝利の両国のリングで力強く誓った。【松熊洋介】