無敗の格闘家で今年4月にプロボクシングで白星デビューを飾った東洋太平洋スーパーバンタム級8位の那須川天心(25=帝拳)がボクシング2戦目に向けて「ガチンコ実戦」をフル公開した。18日、東京・有明アリーナでメキシコ・バンタム級王者ルイス・グスマン(27)とのスーパーバンタム級8回戦を控え、8日には東京・新宿区で練習を公開。先月下旬から招聘(しょうへい)している世界挑戦4度のWBC世界フライ級10位イスラエル・ゴンサレス(26)、バンタム級で世界挑戦1度のリカルド・エスピノザ(25=ともにメキシコ)と各2ラウンド、計4ラウンドのスパーリングに臨んだ。

3階級下のゴンサレスのスピードを上回りつつ、カウンターで左ストレートを打ち抜けば、ほぼ同じ階級のエスピノザにはパワー負けせずに左ボディーストレートなどをたたき込む力強さをみせた。ヘッドギアがなければ…という強烈なパンチを披露。那須川は「毎回毎回、スパーリングはマックスでやっている。マックスに近い状態なのかな」と隠すことなくフルパワーの実戦練習をみせたことを強調した。

通常の公開練習は対戦相手への情報漏れを警戒し、軽めのスパーリングになるのが通例となる。世界戦ではないものの、プロ12戦を経験する現役のメキシコ王者との対決となるが、那須川を担当する元世界2階級制覇王者の粟生隆寛トレーナー(39)も「ガチガチ(の真剣スパーリング)やんと。8回戦の段階で出し惜しみしているようでは先も見えてしまう。見るなら見て、出していいのでは。本人も自信あるでしょうし。出来はめちゃくちゃ良かった」と太鼓判を押した。

当時、日本バンタム級2位だった与那覇勇気(真正)とのデビュー戦はダウンを1度奪った上ので大差判定勝利だった。ボクシング2戦目に向け、那須川は「良い結果を出すか出さないかで今後の注目のされ方が違うと思う。みんなにこの試合で僕がどんな勝ち方をするかによって、那須川天心の見方を提示することができる。しっかりとこういうスタイルでやっているという部分をみせたい」と真価の問われる1戦であることは分かっている。

求められているのはKO撃破だと意識している。那須川は「テーマは自分の中で倒します。その意気込みでやっている。チームには意識しすぎると硬くなるので自然体、そのままでと言われている。自然体でやるのはありつつ、心では倒し切りたい」と口元を引き締めた。ボクサーとして初KO勝ちを狙う強い意気込みを示していた。

◆那須川のボクシングデビュー戦VTR(4月8日、東京・有明アリーナ) 日本バンタム級2位(当時)の与那覇勇気(真正)とスーパーバンタム級8回戦で激突。サウスポースタイルから左ジャブ、左ボディーストレートで主導権を握った。接近戦を仕掛けてきた与那覇に対して2回、右フックで合わせてダウンを奪った。3回には左ストレートで与那覇の右目上を切り裂いた。4回には左アッパー、左ストレート、左カウンターと多彩な攻撃でリズム良く攻め続け、3-0(59-55、60-53×2)の大差判定勝利を収めた。