大相撲の新関脇朝乃山(25=高砂)が、横綱流の四つで初場所(12日初日、東京・両国国技館)に臨む。5日、都内の田子ノ浦部屋へ出稽古し、元横綱稀勢の里の荒磯親方と、異例の三番稽古を行った。本場所での対戦経験はなく、けんか四つの相手に17番取って1勝16敗。得意の右四つを徹底的に封じられたが、肌で感じた元横綱の技術から多くを学び、取り入れる姿勢を見せた。

  ◇    ◇

勢いのある若手との稽古に、荒磯親方は上機嫌だった。朝乃山について「当たった時に右が緩くなる。上位はそういう所しか狙っていない。本場所のためにあえて厳しくやりました」としてやったりの表情。それでも素質は認めていて「もっと形にこだわっていけばいい。形と馬力が課題。それができれば強い大関になる。朝乃山の時代が来ると思う」と大きな期待を寄せた。