大相撲の安治川親方(42=元関脇安美錦)が、早大大学院スポーツ科学研究科の修士課程に合格したことが19日、分かった。入学は4月予定。現在は伊勢ケ浜部屋の部屋付き親方だが、将来的な独立を視野にいれつつ、日本相撲協会の業務の合間を縫って、スポーツビジネスなどを学んでいく。

安治川親方は「コロナ禍の状態で、何ができるか考えていた。ずっと相撲界の中にいたので、外の世界も見てみたい。現役を引退するころから考えていたことなんです」と説明した。早大大学院スポーツ科学研究科の修士課程1年制は実務経験者が対象。数年がかりで準備を進め、資格審査、面談、社会人経験をもとにしたリポートや試験をへて、このほど合格が決まった。

早大では元日本サッカー協会専務理事の平田竹男教授の指導を受ける。「平田先生の本を読んで、勉強になった。力士が稽古で強くなるだけでも、部屋経営だけでもなく、普及も含めて一体になった方がいい。平田先生のところで勉強したいと思いました」。

妻の絵莉さんが早大出身ということもあり「一緒の学校に行きたかった。家族も応援してくれて、後押ししてくれました。みんなで頑張ろうと言ってくれています」と話す。昨年4月から荒磯親方(元横綱稀勢の里)が同教授のもとで学んでおり、入れ替わるかたちになるが、角界での後輩が早大では先輩になる。「一緒に今後の角界を盛り上げていく仲間として、うれしく思います」と今後を見据えていた。