関脇の若隆景(27=荒汐)が、西前頭5枚目佐田の海(35=境川)を盤石の相撲で寄り切り11勝目を挙げた。

左のおっつけからもろ差しを作り、35歳のベテランを寄せ付けなかった。「最後もしっかり自分の相撲が取れた」と納得の内容で締め、4度目の技能賞を獲得。「自分の下からの攻めを評価されたのはうれしいことです」と喜んだ。

幕内後半戦の粂川審判長(元小結琴稲妻)は「序盤戦がもったいなかったですけど、よく修正できました」とたたえた。大関取りに向けての起点となったと捉えるも「来場所が大事」と奮起を促した。

初日から3連敗を喫するなど課題もあったことを踏まえ、若隆景自身も「しっかり反省して来場所に生かしたい」。11月の九州場所に向けて「持ち味の下からの相撲を伸ばしたい」と先を見据えた。