第74代横綱へ求む優勝。日本相撲協会は10日、大相撲春場所(12日初日、エディオンアリーナ大阪)の取組編成会議を開き、初日と2日目の取組を決めた。
横綱照ノ富士(31=伊勢ケ浜)が4場所連続の休場となり、出場力士で番付最上位の「1人大関」貴景勝(26=常盤山)が看板を背負う。綱とり場所と期待されるが、佐渡ケ嶽審判部長(元関脇琴ノ若)は慎重な見解を示した。貴景勝は初日に小結翔猿、2日目は玉鷲との対戦が決まった。
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第74代目の横綱誕生には「優勝」の高いハードルが課せられそうだ。
横綱照ノ富士が休場届を提出し、3場所連続で初日から横綱不在となることが決まった。その間に番付最上位力士として務めを果たしてきたのが貴景勝。昨年九州場所は12勝3敗で優勝同点、先場所は同じ星で3度目の幕内優勝を飾った。
迎える春場所は、兵庫県芦屋市出身の大関にとって「ご当所」となる。最高の環境は整ったが、周囲の視線は甘くない。会議後、取材に応じた佐渡ケ嶽審判部長は綱とり場所かの問いに「まだ始まっていない。始まってからそういう話になってくると思う」とし、「優勝してくれるのが一番。貴景勝らしい相撲をとって優勝すればそういう話になってくると思う」と慎重な見解を示した。
貴景勝は春場所に向けて「集中したい」と取材を受けていない。それほど今場所にかける思いは強い。初場所で優勝した一夜明け会見では、綱とりに向けて「この(常盤山)部屋をもっと盛り上げたいのと自分の夢でもある。もっと稽古してみんなの夢も背負って頑張りたい」と話していた。
初日は小結翔猿、2日目は優勝2回の38歳ベテラン玉鷲との対戦が組まれた。好成績の最近2場所でも、取りこぼしている序盤戦が鍵になる。佐渡ケ嶽審判部長は「1人大関なので、その責任を果たしてほしい」と期待する。連続優勝で文句なしの横綱昇進へ。自身の夢も乗せた熱い15日間が幕を開ける。【実藤健一】
◆最近の貴景勝 直近2場所は連続12勝で、優勝同点(九州場所)、優勝(初場所)の好成績。大関で優勝同点→優勝の翌場所も大関だったのは、ともに後に横綱となる初代と3代目の2人の若乃花以来、3人目だった。横綱昇進には「2場所連続優勝もしくは、それに準ずる成績」という横綱審議委員会の内規があり、2場所連続優勝なら場所後の横綱昇進は濃厚だ。

