3場所ぶりに本場所に復帰した横綱照ノ富士(32=伊勢ケ浜)に、2日目にして土が付いた。1年ぶりに平幕へ陥落した東前頭筆頭の若元春(30=荒汐)と対戦。当たってからの差し手争いで、若元春に得意の左を差された。右の上手も引かれる一方で、横綱は上手が取れずに苦戦。寄り立てられた土俵際も一度は残したが、苦しい体勢は変わらなかった。最後は、渾身(こんしん)の力を振り絞った若元春の寄りに棒立ちとなり、東土俵を割った。
初日は難敵の宇良に快勝したが、これで星は早くも五分に。進退問題も、ささやかれかねない勝負の場所で、関脇以上の役力士で初めて土をつけられた。
ただ、膝や腰など不安視されたことが噴出したような負け方でなかったことに、協会患部も平静だった。報道対応した日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は。若元春の勝因を「立ち合いで組ませずに、動きの中から左四つになった。結局(横綱に)上手も取らせなかったし若元春のいい相撲だった」と分析。その上で、照ノ富士については「(2度の寄りに)よく残った。明日からでしょう」と巻き返しに期待した。
幕内後半戦の審判長を務めた藤島親方(元大関武双山)も、敗れた照ノ富士の相撲内容について「(若元春に)うまく取られたのが大きい。上手を取れず、片や向こう(若元春)は十分。苦しい体勢で自分の不得手、相手得意な形にしてしまった」と、若元春の満点の相撲を褒めた。その上で「(横綱の相撲は)悪くはなかった。うまく取られたのが大きい。力負けではないし、昨日も豪快に勝った。明日からまた集中するのではないですか」と、尾を引くような負けではないことを説明していた。

